2014年3月11日 火曜日
来店されたお客様にはすっかりお馴染みのラディカルという珍しい車です。
長期で預かる事になりましたがようやく納車できるまでになりました。
この車は一般道を走れるナンバー付き車両ですがミッションはIパターンのドグミッションでハンドルについているパドルを動かすとエアの力でシフトをするレーシングカーそのものです。
全開走行時にはアクセルを踏んだままでクラッチを踏まずにシフトアップしても点火カットして回転数上昇を抑えている間に0.08秒(カタログ値)でギアが変わるのでとてもスムーズです。
シフトダウン時も2次エアで回転数をあおってくれるのでまさに完璧です。
しかし発進時や停止時にはクラッチ操作をしなければいけないのと低速で走る街乗りの時にはクラッチ操作をするMT車の乗り方をしなければスムーズに運転できません。
そこでアクティブクラッチの出番となりました。
通常のアクティブクラッチのようにクラッチを切るボタンをつければ簡単だったのですが自然に運転できるようパドルと連動させてほしいという希望でした。
配線に割り込ますだけではアクティブクラッチがクラッチを切る動作より早くギアが変わってしまうためアクティブクラッチがオンの時だけシフト信号を遅延させる装置を開発しました。
スポーツ走行時にはアクティブクラッチがないほうが素早くギアチェンジができるためハンドルにつけたトグルスイッチをオフにすると発進時と停止時にだけアクティブクラッチでスムーズな発進とエンスト防止をサポートするようにし、
スイッチをオンにした時は街乗り用としました。
アイドリングの回転数の変動が激しいため制御の仕方を根本から見直したり
クラッチの油圧が3Mpa以上と通常の車の倍近くあってモーターの制御がくるしく出力を20%アップした基盤にしたり大変でした。
本体は助手席のフットパネルの奥に取付けました。